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『Crash lovers』完結

『Crash lovers』6-4

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『Crash lovers』6-4


「先輩!逃げましょう
犯人は私を追ってるんです
ココにいたら見つかります!」
「犯人って…」
「詳しいコトは後で…」
私は携帯でお兄ちゃんと連絡を取ろうとしたケド
「に~…お兄ちゃんったらこんな時に出ないんだからもう!」
用がある時に留守番電話サービスに繋がるとイラッとするのは私だけじゃないと思う
「……もしかして…あれがセリカちゃんの言う犯人なの?」
先輩が私の後ろを指さす先に振り向くとさっきの奴がいる
「そうです!早く逃げなきゃ…」
「その必要はねぇよセリカ」
なにゃ!?お兄ちゃん!!
いつの間に!?って思うくらい華麗に目の前に現れた
手には最近のお兄ちゃんお気に入りの鎌が…
ちょっと待って!先輩がいる前で殺人なんかやめてよ!
お兄ちゃんにアイツの殺害を頼もうと思ったケド!先輩の見てない所で好きにして!!
「俺のクラスの奴が1人殺られてよ
斬新で面白い見事な殺し方だが…俺のテリトリーで俺の許可なく殺しをする奴は刈り殺してやらねぇとな…」
「セリカちゃんのお兄さん」
「気安く呼ぶなクソ野郎!!
…今はオマエの存在は許してやる…セリカを連れて消えろ」
先輩にクソ野郎とかオマエとか何様なの!?
「セリくんは大丈夫なの…?」
私の心配だけじゃなくお兄ちゃんの心配までしてくれる優しい先輩
「お兄ちゃんは大丈夫です!」
たぶんあの犯人の凶器奪って自分も使って遊ぶんだろうな~
私も是非見たいものだけど…想像だけにしとこ
たぶんお兄ちゃんは飽き性だから1回アイツで遊んでポイしそうだし
お兄ちゃんの殺し方はグロすぎるから先輩には見せられないもの
素直に逃げとこ
「先輩早く~!」
「わかった、セリカちゃんが言うならセリくんを信じるよ」
ドコに逃げればいいのかわからない私達はとりあえず教室に戻って鍵を閉める
外に出ないのはお兄ちゃんを心配しての…
「恐い思いをさせてゴメンね」
「いいえ、先輩のせいじゃありません」
「あんな変質者が学校に入ってくるなんて…」
この学校は警備員いないし不審者入り放題ウェルカムみたいな感じだよね
「………………………………………。」
先輩なんだか思い詰めた表情…
そうだよね…親友殺されちゃったし……
「俺が…セリカちゃんを守るからね……」
「はい…」
それから先輩はずっと何も言わず黙ったままで時間だけが過ぎていった

なんやかんや落ち着くと私達は家に帰れた
「お兄ちゃんおつかれさま、どうだった?」
「言われなくてもちゃんと殺してやったよ
アイツの武器使ってな」
お土産と言ってお兄ちゃんはあの武器で変質者と遊んだ写真入りのデジカメをくれた
後でジックリ見よう
「そんなコトより良いコト教えてやるよ」
「えっ何?」
「あそこに転がってた死体だけど」
三木のコト?
「あれはあの変質者が殺ったもんじゃねぇな
奴の持ち物を調べて見たんだが首を切断できるようなものはなかった」
「ほむ…?」
「あそこに転がってた奴は別の奴に殺られたんだよ」
別の奴…
殺し方からして私のクラスの人達と同じ手口
ってコトは私のクラスの人達を殺した犯人は今日の変質者じゃないってコトか
じゃあ…まだ他に猟奇的殺人鬼が……
「なかなか尻尾掴ませてくれなくてよ」
お兄ちゃんはだいたいの予想はついていても証拠がないからと私に教えてくれない
気になるのに…


ココ最近、私達じゃない猟奇的殺人鬼の行動も激しくなってきてる
毎日のように人が死んでいく…
この前、私に告白して来た奴とかも殺されちゃったし学校行く時に毎日通りすがる人も…いっぱいいっぱい……
今日は私かもしれないと思う不安も強くなってきた
そろそろ刀の封印を解くべきなんだろうか
イングヴェィ先輩だっていつソイツに殺されちゃうかもわかんない…
先輩が殺される前に私がソイツを…
もう殺人はしないって誓ったケド、最後だから…先輩を守るタメだから……
「あんた気に入らねぇんだよ!」
モヤモヤ悩んでいると知らない女の先輩数人に捕まって校舎裏に連れて来られた
えっ何!?真面目に考え事してて状況が把握できない!
「ちょっと可愛いからって調子に乗るなっての!」
「にぅ…ッ!」
おもいっきり突き飛ばされて壁に身体をぶつけた
痛い~…
その痛みでやっと自分の置かれてる立場が読めた
「私、自分をちょっと可愛いなんて思ってません!」
私は自分をめちゃくちゃヤバイくらい超可愛いと思ってるから、私の可愛さはちょっとじゃないの!
「イングヴェィさんの周りうろちょろするな」
「彼女とか言ってるみたいだけど、あんたみたいなちび相手にするわけないでしょ」
「もう近付かないって約束したら何もしないで帰らせてもいいけど、出来ないなら…」
う~…イングヴェィ先輩は超人気者だし、いつかはこんな少女マンガみたいな定番の絡まれが来ると思ったケド……
本当にリアルでもこの王道が来るとは…笑えねぇよ!!!!!!
「約束なんてしません!
私、イングヴェィ先輩のコト好きだもん!!
貴女達の言うコトなんて聞きません!!」
いつもの私ならもちろん惨殺なのに、刀のない私は弱い
強がって言い返したケド、やっぱり恐いと感じる
普通の女の子の感覚を今味わってるのね!!
ちょっと感動…してる場合じゃないケド
「かもん」
私が言い返すと1人の女がそう言って近くで待機してた悪そうな男の不良を呼び出した
あっヤベ…なんか超やべぇ雰囲気だわコレって本能が言ってる
「お嫁にいけない身体にしてやんな」
「了解」
待て!待とうよ!話せばわかる!…わかってくれねぇか!!
イヤな感じを本能的に感じて逃げようと私は試みたケド不良に髪を捕まれ引きずられる
「痛いッ!ヤダヤダ離して!!
助けてお兄ちゃーーーん!!」
刀のない私は抵抗しても非力で恐くて恐くて泣くコトしかできない
そう…私がいつも人を殺す時…相手がこんな感じだったね
罰なのかも
今までたくさんの人を殺してきた罪の……
「……わっ!?」
髪を掴まれ引っ張られてたのが急に離されて私は前にこけて地面に顔をぶつけた
めっちゃ痛い…でも、あれなんで?私を離して…
私は自分の髪に何か重さを感じてそれを掴むと
「手首…?」
私の髪に不良の切断された手首が絡み付いてた
髪が血でベタベタだ
お兄ちゃん…?助けに来てくれたの?
そう思って振り向くと聞いたコトのある音が響き
私が見たのはお兄ちゃんじゃない別の人が小型チェーンソーを手にして、不良だけでなく私に絡んだ女の先輩をもみんな…
「あっ…えっ…?」
これは夢なの…?
全員が切断されて殺されてる…
「セリカちゃん…もう大丈夫だよ」
イングヴェィ先輩…ウソ……
なんで先輩がココに?
なんで先輩が…人殺しなんか……
しかも……その……殺し方……私のクラスの人達と最近の事件と一緒なんだケド…
「セリカちゃんの髪汚しちゃってゴメンね」
「いえ…私は……」
「俺も汚れちゃった」
「…………………………………………。」
頭が真っ白になって何も考えられない
これは夢よ夢…あの優しい先輩が人を殺したりなんて…
「…よくドラマとかで人を殺すとこんな汚れた手で恋人を抱けないって言うケド…俺はそんなコト思わないかな」
「えっ?」
「だって、俺は君を守ったんだもん
汚くなんかないよね?
君はドラマのヒロインみたいに拒絶したりしないよね?
綺麗な手で何を守れるの
何が出来るの…」
先輩は血まみれの両手で私の頬に触れる
「心配しないで…危なくなったら絶対助けに来るから、恐い思いなんてさせない
俺の大切なセリカちゃん」
先輩…先輩…なんかおかしいよ
私、こんな先輩知らない……
急に知らない人が私に触れてる気がして私は先輩の手を掴んで私の頬から離した
「セリカちゃ…」
「おい、セリカから離れろ」
2階から降ってきたような気がするケド、お兄ちゃんは先輩と私の間に割って入り先輩に鎌を向けた
「俺が追ってる時は尻尾すら見せなかったクセに、あっさり正体晒しやがったな」
「セリくん…君もしつこいよね
セリカちゃんのお兄さんだから殺さないであげてるのに…いくら彼女の家族でも
邪魔するなら…殺しちゃうよ?」
「バカが、邪魔するも何も俺は最初からテメェを殺すつもりだっての」
何も考えられない私を置いて話を進められたら困るよ!
2人が殺し合うなんて絶対イヤよ!
「待って!待って…
今日は…イングヴェィ先輩…帰ってください
私、色々落ち着いて考えたいコトがたくさん…」
私がそう言うと先輩は悲しそうな顔をして
「……セリカちゃん…わかったよ」
でも聞いてくれた
「…またね」
元気のない先輩の声を聞くのは始めてかもしれない
先輩がいなくなってからお兄ちゃんが息を吐く
「やっぱアイツも俺と同じコトしてやがったか」
色々考え中の私のポケットから勝手に携帯を取り出して、ストラップのウサギの右目をナイフでえぐった
「いぎゃああああああ!!!!!!!!!」
「うるせぇな、叫ぶならもっと色気のある声で鳴けよ」
「何やってんの!?私の大好きなウサちゃんに何やってんの!?いやマジで!!」
お兄ちゃんはウサギの右目を私に見せて
「隠しカメラと盗聴器と発信器3つの機能がついた超小型のストーカーシマス、通販で500万」
説明するとグシャッと潰して風に流した
うぇ!?500万をアッサリ壊した!?
「大丈夫だ問題ない
俺のはこっちの左目にあるから」
「いや500万壊したとかお兄ちゃんのストーカーシマスが無事とかどうでもよくて!!
何やってんの!!?隠しカメラと盗聴器と発信器って…いつから!?キモッ!!
超恐キモイよアンタ!!」
そ、そうか…
そんなものが私に付けられていたから先輩もお兄ちゃんも私のピンチに駆け付けてこれたってワケね…
び…微妙だわ……
私の全てを監視されてた怒りと、これがなきゃさっきどうなってたか…想像しただけで恐い
「便利だろ?これのおかげでいつでもドコでもセリカがピンチになっても助けに行くコトが出来るんだからな」
語尾に音符でもつくような言い方しても…
着替えとか見られてたって言うのが…やっぱ許せないい……
先輩にも…見られてたかもしれない…よね
も、もうお嫁にいけない…
「心配するな
オマエの今日のパンツがウサギ柄だって誰にも言ってねぇし」
「黙れよ!!!!」
ふぅ…とにかくストーカーシマスのコトは置いといて、先輩のコトちゃんと考えなきゃ
先輩があの猟奇的殺人鬼だったなんて…
私も同じようなもの
人殺しをやめて普通の女の子にならなきゃ先輩と恋愛なんてできないと思ってた
でも、先輩自体がもう普通じゃなかったね
やっぱり私は普通の女の子にはなれない運命なのかな
いいの…私はイングヴェィ先輩と恋愛がしたいんだもの
本当に凄くビックリしたケド…
私の携帯が鳴る
1通のメールが届いた
『夜、会えるかな?』
先輩からだ
私も同じコト思ってたよ
…刀の封印を解いて先輩に会いに行く
本当の私を知ってもらう
それで今日知った先輩と向き合うわ
これからも私達が一緒にいられるように


-続く-2011/04/21



 
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