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『Crash lovers』完結

『Crash lovers』6-3

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『Crash lovers』6-3


猟奇的殺人鬼が2人(お兄ちゃんと私)もいるこの町に殺人事件は毎日のように起こってる
それ関係で学校が休みになったコトなんてなかったケド、さすがに40人近く生徒が殺されたとなったら暫く休校にもなった
でも、今回の犯人は私達じゃない別の誰か…
お兄ちゃんは1人で学校が休みの3日間何やら色々調べてたみたいだケド、私は休みだからと家でゴロゴロしながらアニメ見たりネットで音楽聴いたりと過ごした
もちろん先輩とは毎日メールと電話!
そして、やっと今日学校が始まった

「ふぁ~ネムネム…」
いつもお兄ちゃんと登校する私だけど今日は1人
昨日もなんか遅くまで起きてたみたいで私が起こしても爆睡だから置いてきちゃったよ
「犬飼ちょっといいかな?」
校門に入ると誰かに呼び止められる
男の声ってコトはまた私に愛の告白?
どうせ断られるんだからやめとけばいいのに
可愛いって罪、モテるって困る!
「はい?」
おわっ!?この人…どっかで見たコトありますケド!?
声のする方を振り向くと上履きの色が黄色…ってコトは1つ上の先輩
学年で上履きの色が違うからすぐわかる
ちなみに1年の私達は赤色
「イングヴェィとお前が付き合ってるのは知ってるんだけどさ」
思い出した!この人、いつもイングヴェィ先輩と一緒にいる親友っぽい人じゃん
前に名前聞いたコトあるケド忘れちった
「実はオレも犬飼の事、ずっと前から好きだったんだよな…」
はぃ…?えっなんてゴメン聞こえなかったわ
爽やかなオーラを醸し出しながら照れて笑う姿を見て…ちょっと引いてしまった
だって……
「何度も諦めようと思ったけどやっぱ駄目だわ
…イングヴェィと別れたりしないの?」
「……………………………………………。」
だって…自分の親友の恋人に告白して
ただ気持ちを伝えるだけで終わりってなら良いケド…
別れないの?とか聞いてくるなんて…横取り!?略奪愛ってやつ!?
バカにしないでよ!!!!!
私がそんな簡単にイングヴェィ先輩以外の人を好きになるワケないし!!
私の愛はそんな安くないんだからね!!!!
まさかの告白に一瞬固まってしまったケド
「…ゴメンなさい
私、イングヴェィ先輩が好きなの
名前忘れましたケド貴方とはお付き合いできません」
本当なら死ねクソが!!って言うところだけど、私はちょっと考えてしまった
あのイングヴェィ先輩の友達にこんな最低な奴がいるワケないって
もしかしたら先輩が私の愛を確かめようとしてこの人にこんな一芝居を頼んだんじゃないかなって考えもチラつく…
だって私、イングヴェィ先輩には好きって言ってもらえてるケド自分から好きって言ったコトまだないような気がする…
わからない…
この男が私を先輩から横取りしようとしてる最低な奴なのか、先輩が仕向けたものなのか……
あの優しくて私のコトを1番に考えてくれる先輩が私を試すようなコトしないって…信じたい…
ケド…私、自分以外信じられない
もうそんな人間になっちゃった
所詮、イングヴェィ先輩も他の男と同じなのかもしれないって…心のドコかで疑ってるんだ

「今日から犬飼さんと星乃さんと仁宮さんには4組で授業を受けてもらいます」
3人しかいない私のクラスに担任の声が静かに響く
「4組って…あの問題児が集まる所ですか…?」
仁宮さんが不安げな声で聞き返す
1年4組…お兄ちゃんのクラスだ
あそこは問題児を集めたクラスだから他のクラスより人数が少なくて30人ちょっと
しかも問題児ばかりで危険だから女の子は1人もいない
ドコかのクラスで私達がお世話になるなら人数の少ない所が自然か
「恐いです…」
「大丈夫よ仁宮さん!私がついてるもの、心配ないわ」
どんなに問題児が集められた場所でも…そこのボスは私と同じ顔のお兄ちゃんなんだから
「セリくんと同じクラスなんて夢みたい」
結夢ちゃんは大好きなセリくんと一緒でなんか嬉しがってる
そんなこんなで私達は今日から4組の仲間入りになった

私を先頭に教室のドアを開けると
「「「「「おはようございます!!!!!!!!!!!!!!」」」」」
私の顔を見た4組の全員が声を揃え頭を90度下げた
何恐ッ!?いきなりこの状況ビビる!!!
「いやぁ犬飼様、今日はいつものトゲトゲしさがなく愛らしくありますね」
「1日でめっちゃ髪伸びました?」
「女子制服似合ってますやん!今年の流行っすね!!」
………わかった…今わかった
この人達みんな私をお兄ちゃんと勘違いしてるんだ…お約束ね
「ちーがーうー!!
私はお兄ちゃんじゃなくて、双子の妹セリカよ!!
お兄ちゃんがオカマになったみたいな扱いしたら後が恐いんじゃ…」
「「「「「!!!!!!!!!」」」」」
お兄ちゃんじゃなくて妹だと言うとみんなが目を見開かせてまたジロジロと見てくる
「犬飼様に妹がいるのは知ってましたけど見るのは始めてです」
「いつも「見たら殺す」って言われてましたしね」
えっ何回も私このクラス来たコトあるケドみんな目つむって見ないようにしてたの?
「か…くわぁいい……」
「天使…いや美しい女神様だ……」
ほほほ、私が可愛くて綺麗だって言われるのはドコも一緒ね
「このクラスに犬飼様の妹と女子2人が来てくれるなんて夢くぁああああああ!!!!!!!!!」
「「「うぉおおおおお!!!!!!!!!!」」」
男ばっかだから女の子が3人も来てくれたコトがめちゃくちゃ嬉しいみたいね
喜ぶのはいいケドうるさいから声量下げろ
私達は教室の中央の席に案内されてチヤホヤされる
このクラス、問題児ばかりで色んな悪い噂ばかり耳にしてきたケド
お兄ちゃんと女の子には弱いのね
まぁ私がお兄ちゃんの妹って言うのもあるんだろうケド
と思っていたら噂をすればなんとやらに似た効果的にお兄ちゃんが登校
「う~…遅刻した……
セリカの奴、俺を置いていきやがって……」
「「「「「おはようございまっすっっっ!!!!!」」」」」
クラスの男子が私が気付くよりいち早く反応するから何事!?って一瞬思った
「おはよ、今日もお前らムサイから空気になれ
なれない奴は殺す」
「「「「「はいっ!!!」」」」」
なんかスゴイ無茶難題を吹っ掛けてるよお兄ちゃん…
しかもそれができちゃうこのクラスがスゴすぎるわ
あれだけ女の子が来たって騒がしかった教室がシーンと空気化
「ふ…ぁ…!?セリカ!!」
ネムネムでアクビをしようとした時に私を見付けたお兄ちゃんは私の所に自分の机ごと持って来た
「なんで俺の教室にいんだ?
あっそうか、昨日お前の担任脅してセリカと同じクラスになれるように頼んだからか」
頼んだって言う前に自分で脅したって言ったよね!?
人数が少ないからこのクラスに送られたと思ったケド原因はオマエか!!!!
「まぁ…私のクラスもう3人しかいないしね」
ん?待てよ、私達がこのクラスに来たってコトはもう私は委員長でもなんでもなくなるのかな
このクラスのボス…じゃなくて委員長はお兄ちゃんだし
わぁ~い!それじゃ自由だー!!早く帰れる!!

そして、4組で授業を受け時間が過ぎ放課後
「あれ?お兄ちゃんは?」
私がぽけーっとしてる間に忽然と姿を消してる
「セリくんなら委員長として先生に頼まれ事をされてるみたいだから職員室よ」
さすがいつもお兄ちゃんを見てる結夢ちゃんはなんでも知ってる!
「このクラス、副委員長がいないみたい…私はセリくんのお手伝いをしようと思うのだけれど」
ちょっとムッとヤキモチ…
「ふ~ん…じゃあ私は先に帰るね」
結夢ちゃんも大好きだけど…私、お兄ちゃん大好きだから…複雑なヤキモチが……
2人が付き合ったら絶対拗ねる…イヤな妹だな私
超ブラコン……
私は鞄を持って機嫌を損ねながら教室を出た
あ~雨降りそう…
廊下の窓から見える外は一雨来そうな暗い空
カサ持ってきてないからダッシュで帰らなきゃ!!
「あっセリカちゃん、今帰り?」
はわ!この声は…イングヴェィ先輩!!
いつもなら嬉しいのに…今日は朝のコトがあってどうしたらいいかわかんない
「はい…」
私もう委員長じゃなくなったし部活は入ってないしね
私の周りで部活入ってる人っていないかも
先輩もお兄ちゃんも結夢ちゃんも部活入ってないし、仁宮さんは華道部入ってるケド
「そうなんだ、今日は俺も用がないから一緒に帰ろうよ」
「…はい」
断るコトもできないしで私は先輩と一緒に帰るコトに…
でも、下駄箱に着くと外が大雨を降り出した
「ああ~雨ーーー!!
雨降りそうだと思ってたケド、カサないのにぃ~」
「天気予報では今日はずっと晴れだって言ってたから俺も傘持ってきてないんだよね」
晴れ人間の私達の前で雨降るとか良い度胸じゃね
「でも見て、あっちの空が明るいから待ってたらすぐ止むよ」
「はい!待ちます!
…う~待ってる間がヒマだな~」
と話を振った私が悪かった
「もうすぐ中間テストだけど、セリカちゃん勉強は…」
「!!」
「あはは苦手なんだね~」
私のわかりやすい顔を見て苦笑する先輩
勉強とか嫌いだもん…
「わからない所があったら教えてあげるよ」
「…全部わかりません」
数学以外は全然ダメな私
自慢じゃないケド白紙で出したコトもある!もちろん0点だ!!
この流れにしてしまった私が悪いケド!流れのまま雨が止むまで誰もいない先輩の教室でテスト勉強するコトになってしまった

「これはね」
英語がとくにわからないと言ったから英語を教えてもらってるんだケド…
私は朝のコトがさっきから気になって気になって全然集中できない
「…セリカちゃんどうかしたの?」
「う……いえ…」
先輩の親友に告白されたって話
親友が私にマジなのか先輩が私を試したのか
どっちにしろ…親友が私にマジなら先輩と親友の友情を壊すコトになるし
私を試したなら正直には言わないだろうし
言われたら…私はショックを受けて幻滅しちゃう
イングヴェィ先輩のコト本当に好きなんだもん…
冷めたくないこの気持ち
まだ恋していたい
私の大切な初恋なのだから
「何か悩んでるコトがあるなら聞くからね!」
「その…悩みと言うか……」
気になる気になる気になるよ
「今日の朝、先輩の親友の人が…」
「三木のコト?」
そう!思い出した!三木って名前だわあの人
「や、やっぱりなんでもないです!
ゴメンなさい忘れてください!!
ちょっとお手洗いに行ってきますね!!」
逃げるようにして私は先輩から離れた
おトイレなんて行きたくないケド、そこに少しでも隠れたくなる
やっぱり言えない聞けない!
気になるケドこのコトは一生私の心に閉まっておこう
早く忘れて…また先輩と笑いたい
気にしちゃダメよ私
先輩のコト信じなくちゃ…

トイレの個室で携帯のアプリをちょっと遊んで時間を潰す
今ハマッてる恋愛アプリのやんちゃヘタレ系の彼氏に告白されてデレデレして喜んでるワケじゃないのよ!
気持ちを落ち着かせるって意味でやってるんだからね!!
気付けば15分もトイレに長居してしまったわ…
う〇こって思われてたらヤダな
まいっか、いやよくねぇよ
超可愛い私にそんなのはNGなの!
気も紛れたコトだし、先輩が教えてくれる英語を真面目に勉強しようかな
私ってすぐ元気になるからアホでよかっ…
…………誰ッ!?
おトイレから出ると黒いレインコートに黒い帽子、黒いサングラス、マスクまで黒づくめの見るからに怪しい変質者が目の前に
あきらか学校にはいないタイプの不審者……
マジで誰だ!?
「女子高生ぐへへ…」
や、ヤバイ…刀のない私には…うぉお…なんか前にもこんな状況あったわ
なんで私が普通の女の子になろうとしてる時にこんなピンチにいつもなるワケ!?
「教せーて…パン……」変質者定番のパンツの色か!?
「パンチパーマ…で好きな色」
あ~~~それは予想外!!そう来るコトはたぶんお兄ちゃん以外予想できないわ
「やっぱり紫かな」
好きな色以前にパンチパーマが好きじゃないんですケド
「興奮してきたーーーーー!!!!!!!」
いきなり大声をあげられて私はビックリする
パンチパーマ紫で興奮できんの!?どの辺に何を感じんの!?
ちょっとそれについて詳しく聞かせてくれないか!
「ちょっと待てぃ」
なんでアンタに命令されなきゃ…えっ…
変質者は廊下の角に隠している何かを引きずり出してくる
見た感じ自作した凶器か…
ドリルのような刃がいくつも引っかけ付きで…中身をえぐり巻き出すコトを目的とするようなえぐい凶器だな
自作凶器は嫌いじゃないぜ
興味深いしジックリ見てみてぇケド…
血がついてるってコトは誰かを殺った後か
そんなん見て大人しく待つ奴なんていねぇから!
ってコトで私はダッシュで逃げる
「逃げても無駄~」
アヒヒと狂ったような笑いをしながらも奴は今はまだ追ってこない余裕さを見せる
私達とはタイプが違うケド、コイツも猟奇的殺人鬼に間違いなさそうだ
私のクラスの人達を殺した犯人がコイツの可能性は高いかな
でも写真で見た死体の傷はさっき取り出した凶器からはあぁはならないから…
凶器はまだ他にもあるってコト?
とにかく、先輩が心配だわ
あの凶器についた血が先輩のものじゃないコトを願う
あぁ…なんで私は刀を封印しちゃったんだろう
人殺しはやめても護身用としてみんなを守るタメに持っておいてもよかった
刀さえあればあんな奴逆に惨殺できたのに…
あっそうだ、お兄ちゃんに知らせてアイツを殺してもらえばいいんじゃん
まだ学校にいるハズだし
私あったまいー!
携帯を取り出してお兄ちゃんに電話しようと思った時だった
「うわっ…!?」
薄暗い廊下で何かに躓いておもいっきりこけてしまう
「いたた…なんで廊下のど真ん中に……人が」
寝てるのって思ったら…
寝てるんじゃない…完全に死んでる…
携帯の明かりで照らすと見たコトある顔
「三木!?」
イングヴェィ先輩の親友が…死んでる…殺されてるよ
首が切断されかけてる
完全に切断しないでワザと薄い皮と肉で頭と身体を繋げたまま放置なんて斬新だわ
誰かが動かせばちぎれるっていう微妙な残し方
猟奇的なこだわりを感じる、素敵ね
「セリカちゃんこっち」
「あっイングヴェィ先輩!?」
三木の死体を興味深く観察してると先輩が私の腕を引っ張る
「あまりに君が遅いから心配して来てみれば…」
「あっ…」
私…最低だ…
三木はイングヴェィ先輩の親友なのに、先輩は親友が殺されて悲しいのに
私は先輩の親友の殺され方の独特さに夢中になって…
「…イングヴェィ先輩のお友達……」
「……うん…
でも…セリカちゃんが無事でよかった
君に何かあったら俺は…」
先輩は自分の親友が殺されたのを見てかなり私のコトを心配したんだと思う
私を強く抱きしめてくれる先輩の想いが伝わってくる感じ
私も先輩が無事でよかったよ…


-続く-2011/04/20

 



 
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