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『Crash lovers』完結

『Crash lovers』6-2

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『Crash lovers』6-2


委員長になってから先生や同じクラスの人から色々頼まれたりお願いされたりで何かと忙しくなってしまった
変に責任感と面倒見がある私は無理してでも頑張って結構疲れてます
今1番の問題はクラスが2つに分かれて険悪ムードになってるのをなんとかするコト
みんながみんな仲良くなれるワケじゃないし、相性とかもあるだろうケドあからさまにお互いを邪魔に思う態度を表わにして教室の雰囲気を悪くするのはよくないね
変に大人ぶった頭固いチームとまだまだ子供でちょっとワガママチームに分かれちゃってるわ
今日も些細なコトで2チームのいがみ合いが始まる
3時間目の授業が終わった休み時間のコト
「ちょっと静かにしてくれませんかね?」
子供チームが教室で野球を始めてうるさく騒いでると大人チームの1人が止める
待て、静かにしてって言う前に教室で野球するコトが間違ってるって指摘しないの!?
「読書の邪魔なんですよ」
「はぁ?静かに本が読みたいなら図書室行けよな」
「教室はあんたらだけのものじゃない
僕がここで本読もうと文句言えないでしょ」
「だったら野球したって文句言えないだろ」
「野球どうこうの以前にうるさいんですよ
静かにしてられないなら出て行ってくれませんか?」
みんなお腹空いてきた時間だからイライラしてるのかも
2人がいがみ合うと他の人達も釣られて険悪ムードに…
ペンか何かを落として音が鳴った瞬間、殴り合いの乱闘が開始されるんじゃって思っちゃう
こんなくだらないコトでもう
ココは!中立にいる私がなんとかしないと!!
委員長だしね、でも委員長だからって中立にいるワケじゃないのよ
元から私はどちらのチームにも属してない
「はいはい!2人とも落ち着いて!!
野球は危ないから禁止
騒いでもいいケド、うるさすぎるのはダメよ
静かに読書したい気持ちもわかるケド、自分が言った通り教室はみんなのものだから多少の賑やかさは我慢ね!」
ゴメン、ちょっとウソついた
本読まないから気持ちはわかりません
「犬飼が言うなら…」
「犬飼さんはちょっと甘いと思うけど…」
私が言うととりあえず2人は渋々落ち着いて教室の険悪ムードが柔らかくなった
後で2人から愚痴や不満をタラタラ言われそうだケド、それをちゃんと聞いてみんなを良い風に変えていければいいかな
あっそうそう2つのチームに分かれてるって言ったケド、結夢ちゃんも私と同じでどっちにも属してなくて
大人しい性格で属してない子もいるの
その子はちょっとみんなに気付いてもらえない感じがあって…
誰も気付かないなら私が気付いてあげないとっていつも何かと気にかけちゃう
「犬飼さん大丈夫ですか?」
「平気よ~
あんなんだケド本当はみんな良い子だもんね」
とは言っても、みんな思うように行動してくれないとイライラするコトもあるんだよね
自由に好きなコトさせてあげたいケド、ちゃんとしたところではちゃんとしてほしいもの
いつも悩む…悩みながらイライラする
お兄ちゃんに相談したら「殺せばいいだろ」って返ってきそうだから言わないケドさ…
私もそうしたくなる時ありまくりでも我慢だもん!
「自分がお役に立てるなら何でも言ってください」
私としか話さないその子はいつも私を心配してくれる
「ありがとう、優しいのね」
他人から見たら私は無理してるのかな~
大丈夫なつもりだよ
誰か1人でも味方でいてくれたら私はまだ頑張れるような気がする
まぁそんなこんなで色んなコトを自分なりに頑張ってやってきたつもりで
でも…私だって失敗する時あるわ
その失敗を許してくれる人もいれば、許してくれない人もいる
「犬飼さんのやってる事は所詮皆に支えられて好き勝手やってるだけ

自分なりにみんなのタメにと頑張っていたのに…
こんなコトを言われたらさすがの私も心が折れる
「そう…じゃあ、私はいないほうがみんな幸せね」
「そうかもね」
昔の私ならムカついてソッコー惨殺だったケド…
なんでかな…刀を封印してから私は凄く弱くなっちゃった
頑張ろうとすればするほど…それを認めてくれない人達も出てきて強く責められる
忙しくなった私から離れていく友達もいた
悲しい
私は何をすれば、どうすればいいの
何もしないほうが…いないほうがいいのかな……
さっきクラスの人に言われたコトが悲しくて私はお昼休みのチャイムが鳴り終わっても教室に戻ろうとはしなかった
屋上には鍵がかかって入れないケド、その誰も来ない階段の上でボーッと座ってる
「はぁ…今日は体調不良で帰ろうかな」
心が痛いでつ…
「…セリカちゃん」
ハンカチをくしゃくしゃしてると足音が聞こえてきて…誰かと思えば
「イングヴェィ先輩…!?
ど、どうしてこんな所に……」
ヤバイ!この元殺人鬼の私が泣いてるなんて弱いところ見られたくない!
私は先輩に背を向けて返事をする
「もう…授業も始まってるのに……」
「昼休みに君の教室に行ったらいなかったから、ずっと捜してたんだよ
見つかってよかった」
来てくれてたんだ…先輩に心配かけさせるなんて…しかも授業までサボらせて…すません
「何かあったのかな?」
先輩は私の隣に座る
き、緊張して熱が…
もうさっきのコトなんてどうでもいいですね
「無理したんだね…
前に困ったコトがあったらいつでも言ってねって言ったの覚えてる?」
「はい…ゴメンなさい」
迷惑かけたくないと思って…黙ってた
「頑張るコトは良いコトだけど、頑張るって無理するコトじゃないんだよ
俺は迷惑なんて思わないし頼ってほしいな
セリカちゃんが無理してるコト全部引き受けてあげるから、ね?」
私の心読まれてる…
先輩は私のコトなんでもわかっちゃう
私の心に盗聴器でも付けてるの?って思うくらい
「だって…話すと…きっと泣いちゃうもん」
悲しいコト辛いコト我慢して耐えてるのを吐き出しちゃったら
「うん、我慢なんてしちゃダメ
泣いたっていいよ
それで君が楽になるならね」
先輩に優しく頭なでなでされるとまだ言ってないのに涙が溢れてくる
こんな時に触れる優しさは癒しとともに1番強いダメージが来る感じ
でも嬉しいの
「イングヴェィ先輩…私、もう頑張るのやめる
委員長の素質なんてないし、本当は私…あの子みたいに気付いてもらいたい側なの」
いつも私が気にかけてるクラスで1人の子
私もどっちかって言ったら孤独だよね
普通の人とは合わない殺人鬼だったワケだし
私はやっぱり無理してたんだと思う
誰も私に気付いてくれないから私に似たあの子の前で理想を演じてただけ
クラスの私は私の理想の人
リーダー的存在でみんなから好かれて慕われて(一部を除く)
優しくて智恵があって強くて…
「あのクラスに私はいないほうがいいって…言われた
だから私はいないほうがいいの」
「1人に言われたからみんながそう思ってるって言うなら、俺はセリカちゃんに傍にいてほしいよ」
私が本気で泣くと先輩は優しく抱きしめてくれる
先輩だけが私に気付いてくれるの
1人で泣いてる私を見つけて慰めてくれる…
「だから、みんなも君が必要なんだよ
そうじゃなきゃ誰も耳を傾けない
セリカちゃんの言葉はみんなの耳に届いてるもん
大丈夫だよ」
「そうなのかな…ううんイングヴェィ先輩が言うなら、信じる…」
「うんうん
……でも、セリカちゃんのコト困らせる人達は許せないね
とくに君に酷いコトを言う奴は…」
もう落ち着いてきて涙も止まった
先輩は私の頬に残った涙を拭うといつものように笑ってくれる
先輩の笑顔に釣られて私も笑顔になる
また明日から頑張れるような気がするよ
ヘコんだり元気になったりその繰り返しでもいい
こうして先輩が私を支えてくれるから、今の私には頼れる人がいる
1人じゃない
言わなくても気付いてくれる人がいるもん
でも、今度何かあったら頼るね
甘えるんだ

「おいセリカ!」
「お兄様お帰りなさいませ」
勝手に早退したコトで絶対怒られると思った私は玄関でお兄様がお帰りになるのを待ち深々と頭を下げ出迎えた
「………俺に何か言われるってわかってるみたいだな…
なんで早退なんかしたんだよ?
オマエが早退するなら俺も仮病使って帰ったのに」
出たお兄ちゃんの特技その2仮病
その1は現実逃避らしいです
「ちょっと…イヤなコトがあって、でももう大丈夫だよ」
アハハと苦笑するとお兄ちゃんに首を絞められた
「イヤなコト?隠すなよ、言え」
今お兄ちゃんに首絞められてるコトが今1番のイヤなコトです!
ついつい出てしまった言葉を黙ってると絞め殺されそうなのでかくかくしかじかで今日のコトを話した
「バカだなオメェは
言うコト聞かねぇ奴は力付くで平伏せるのが常識だろ
俺のクラスを参考にしていいぜ
殴る蹴る絞めるは当たり前
みんな頭地面に擦り付けてひざまずくからよ」
「うんゴメン、もういいです」
何?常識って?
やっぱりお兄ちゃんに相談してもこういう答えしか返ってこないってわかってた
お兄ちゃんのクラスの人みんな怯えてるよ!!可哀相だよ!!
まぁいいや
また明日から学校行かなきゃだし、頑張らないって言ったケド委員長の事実は変わらないもん
やっぱり私は頑張らないと
今度は無理しないように…何かあったらイングヴェィ先輩がいるから大丈夫

スヤスヤ寝るコト数時間
いつもと変わらない朝を起きてお兄ちゃんと一緒に学校へ
「ネムネム…」
「私も眠いケド、今日のお兄ちゃんはとくに眠そうね
また夜更かししたの?」
「ちょっとな~」
歩きながら寝て何度もアクビされると私にもアクビが移っちゃうわ
教室が分かれる廊下までは一緒
そこからバイバイしてお互いの教室に向かう
あ~ぁいつも思うこの瞬間、来年はお兄ちゃんと同じクラスがいいな
「おはよ~」
教室のドアを開けて軽く挨拶
いつもなら騒がしい教室も何故かシーンと静か…
ドアを開ける前から何か変だなって思ってたケド
「誰もいないっ!?学級閉鎖!?」
まったく誰もいないってワケじゃない
教室には結夢ちゃんといつも私が気にかけてる仁宮さんの2人だけ…
「セリカちゃんおはよう」
「おはようございます」
「集団食中毒とかで他のみんな休みなの?
間違えて日曜日に学校来たみたいな感じだよ」
「私達も驚いてるの
変ね…皆どうしたのかしら」
40人くらいいるクラスに3人しかいないこの状況
ちょっと恐い…嫌な予感がするって言うか…
机の上に鞄を置くとちょうど先生が入ってきた
「皆さんに悲しいお知らせがあります…」
先生の様子がいつもと違うのを見て、私はだいたいイヤな予想がついた
「昨日、このクラスの君達以外が皆さん何者かに…」
何者かにって言った時点でなんかもう読めちゃう不思議!!
「殺されました…うっぅうえぐえぐエ~ン」
泣きじゃくる先生の言葉に教室がシーンと静まり返る
いや、最初から私達しかいないから静かだったけど
結夢ちゃんも仁宮さんも衝撃的な告白に青ざめて思考が停止し固まってる
私達以外の人達が何者かに殺された…
「犯人は今だ捕まっていません…ぐすん」
そんなコトより大人の男がそんな泣き方するなよ
40人近くを一晩で、しかも捕まらないような人って…
心当たりがあるわ…物凄く
私は教室を抜け出しお兄ちゃんのクラスへと向かった
「お兄ちゃん!」
勢いよくドアを開けるとみんなが私に注目する中、お兄ちゃんは私が突然でも教室に来てくれたコトが嬉しいのか飛び付いてくる
「どうしたセリカ!?俺と離れ離れが寂しくて会いに…」
「ちょっと来て!」
抱き着かれるのを軽く避けて人気のない校舎裏まで連れて行く
教室にお兄ちゃんの先生いたケド、お兄ちゃんが恐いのか出て行くコトに何も言わず目を反らしてたね…
「校舎裏と言えば告白か
いや待て、早まるな
愛の告白はやっぱり男からするもんであって、オマエから先に言われるワケには…」
「何ブツブツ言ってんの?
あのね、いきなり本題に入るよ
私のクラスの人が私含め3人残してみんな殺されてるんだよね…」
「あ?そういや、そんな話をさっき担任が言ってたな」
「いや!他人事みたいに言ってるケド、殺ったのお兄ちゃんでしょ!?
一晩で40人近く殺して捕まらないってそんなめちゃくちゃな殺人鬼アンタしかいないわ!!
昨日のちょっと夜更かししたってのそれだよね!!?」
私が言うといつものお兄ちゃんなら「ムシャクシャしてたからつい…」って笑いながら言うのに今日はまったく反対の反応が返ってくる
「はぁ!?それは俺じゃねぇよ!!
話だけ聞いてりゃ俺かもってオマエは疑うかもしんねぇケド死体見てから言え!!
あんな殺り方すぐ俺じゃないってわかるだろ!!」
見ろと言ってお兄ちゃんは私に何枚かの写真を渡してくる
その写真は全部私のクラスの殺された人達を撮ったものだった
確かに…この殺し方はお兄ちゃんじゃない……
「昨日…私が学校でイヤなコトあったって話をしたから、その仕返しにお兄ちゃんがみんなを殺したのかと思った……
私の勘違いで責めてゴメン…」
「いや…どうせソイツら9割殺しにはしようと思ってたし」
ダメじゃん!?
お兄ちゃんは写真を指さしてイライラした態度を見せる
「これに関しては俺も頭に来てたんだ
俺のテリトリーでこれだけの殺人しやがって…
気の狂い方がいい勝負じゃねぇか
勝手に殺して人数減らされたら俺の遊びが減るだろうが
高校卒業まではこの町にいたいしなぁ困るんだよ…」
お兄ちゃんが卒業する頃にはこの町は終わると…止めなきゃ!!
って言うか、お兄ちゃん1人でも大変なのにお兄ちゃんと同じような奴が増えたらどうなるのよ…
「気をつけろよセリカ」
「えっ…?」
「今までは俺達が人を殺す側だったが、俺達じゃない別の殺人鬼が現れたとなったら殺される側にもなったと言うコトだ」
「ハッ!!!!」
明日殺されるのは今日殺されるのは私達かもしれない…コレが恐怖というものなのね
ただの殺人鬼なら逆に殺るって余裕があったケド私達じゃない別のこれだけの猟奇殺人を目の前にすればいくら私でも少し恐い…
「まっ、でもセリカなら大丈夫だからあんまり心配はいらねぇかもな」
「ほへ?なんで私なら大丈夫なの?」
「なんとなく犯人が…いや」
まだ確信じゃないと言ってお兄ちゃんは心当たりを教えてくれなかった
「もしかしたら気を付けなきゃなんねぇのは俺の方かもな…」
と私が心配して不安になるようなコトを言って話は終わった
お兄ちゃんは何に感づいてるんだろう…

-続く-2011/04/18


 
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