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『Crash lovers』完結

『Crash lovers』5-6

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『Crash lovers』5-6


部屋に引きずり込まれて私は叫んでしまう
「きゃー!?何…誰ッ!?」
ビックリした時は素直に可愛く驚くコトにしているの
その後に私に危険が及ぶなら惨殺だけど、すぐにしないのは
「うるさい女だな」
「ハッ!?リジェウェィさん!?」
もしかしたら知り合いかもしれないって時があるからなの
うっかり知り合いを惨殺するワケにはいかないもんね
「な、何!?私を捕まえて何の用なの!?」
私を捕まえたのがリジェウェィさんと知ってうっかりドキッとしてしまった…
やっぱり先輩に似てるなんてのは反則だよ、心揺れる…
ダメ!ダメよ私!!そんな二股みたいな…どっちも気になるなんてダメ!!
それにセレンさんがリジェウェィさんのコト好きなんだから!!
「そろそろ気が変わったかと思ってな」
気が変わるって…魔王さんが私に惚れ薬を使った疑惑でそれをなかったコトにするって話よね?
「そろそろって昨日だよねその話!?早いよ!!」
せっかちなのリジェウェィさん…?
「時間は余るほどある長生きの魔族でも俺は時間を無駄にする事が嫌いなのだ」
「う~…魔王さんのコト、私本当に大好きだよ
惚れ薬だなんて話、信じられない」
「そう思うのは薬の効果」
「うっ…」
確かに、本当に惚れ薬なんて使われてたらそう思っちゃうね
「でも、惚れ薬なんてあの優しい魔王さんが…」
使うとは思えない
「それに惚れ薬の効果で好きになるって本当の好きじゃないでしょ
魔王さん頭良いからそんなの虚しいってわかるハズよ」
「ふん、好きに考えればいい」
リジェウェィさんせっかちなら毎日私捕まって確認されそうだよねこの話
「私に用ってそれだけ?」
「いや」
さっきまではドア付近で喋っていたケド、リジェウェィさんは話を切り替えるタイミングでその辺に座れと気を使ってくれた
何だろう…
「お前に魔法でも教えてやろうと思ってだな
いつもその刀に頼り魔法を使っている所を見た事がないぞ」
「魔法…?
そういえば、魔族はもちろん
村に遊びに行った時も人間が魔法使ってたような気がする……
この世界じゃ普通のコトでも私には非現実的だよ!!!」
「だろうな、俺からすれば信じがたい事だが魔法が使えない世界もあると」
私がこの世界の人間じゃないってリジェウェィさんは知ってたのね
「攻撃魔法も良いが、すでにお前はその辺の魔族よりも強い人間だ
しかし無茶苦茶な戦いからして、防御が甘すぎる」
「はい…よく死にかけます……」
君は勇敢だ…とよく言われるくらいね
私の世界では怪我なんかしたコトなかったケド、さすがにこの世界ではそうもいかないのか高いダメージの反撃を喰らう
人外と人間の違いってのもあるし、戦うコトがない私の世界と戦いがあるこの世界の差って言うのもあるよね
「そんなお前に回復魔法を教えてやろう」
「えっ!?私でも魔法教わったら使えるの!?」
「誰にでも使えるぞ
才能がないなら簡単で小さな事しか出来ないがな」
「へ~そうなんだ~
魔法って何か生まれ持った魔力とかいるのかと…
後、魔法使いって頭良いイメージあるからバカな私には無理かなとか思ったり」
「別の世界にはそう言った魔法もあるだろうが…」
リジェウェィさんは自分が存在する世界だけじゃなく色んな世界のコト知ってるみたい
「やるのかやらないのか、はっきり返事をしろ」
私がなんでなんで?そうなの?そうなの?って聞いてもリジェウェィさんはイエスかノー、どちらかを聞きたいだけ
「じゃ…じゃあ使えるならやる!!
回復魔法なら、魔王さんが怪我した時とか治してあげられるもん」
私、バカで人殺ししか出来ないから…
争い嫌いの魔王さんのタメに私がしてあげれるコトなんてほぼ何もない感じ
でも、回復魔法を覚えて使えるコトができたなら魔王さんの役に立てて尽くすコトができるわ
「お前なら魔王の為だと言うと思ったぞ
早速、明日からお前に付きっきりで魔法を叩き込んでやる」
「はい!お願いしますリジェウェィさん!!」
リジェウェィさんは何もわからない私にも魔法が使えるようになると自信満々に言い切り笑う
その自信さが魔法なんて非現実的な私でも使えるのだと期待出来た
明日から1週間くらい魔王さんに会えないからどうやってヒマ潰ししようかと思ってたケド、魔法の勉強を教えてもらうコトになるとは…んん~!楽しみね!!
 
「………言ってるコトはワケわかんないんだケド……なんとなく魔法が使えるような気がしてきたよ!!」
「………ここまでお前が馬鹿だとは思いもしなかった……
1万年生きた中で俺が知る最高の馬鹿よりさらに上回る馬鹿がいたなんてな……」
あの時、私でも魔法が使えると自信満々に言っていたリジェウェィさんに今は99%くらい呆れ諦めモードに入ってるのは何故なの!?
「もう今日はよい…
お前にあった教え方を考えておく」
「ずみまぜん…ヨロシクお願いします
今日はおつかれさまでした!!!」
リジェウェィさん、私のタメに頑張ってくれてるんだから私も頑張らないと…
アホだからできないなんて甘えちゃダメだよね
次は期待に応えるわよ私!
そして回復魔法を覚えたら魔王さんのお役に立つんだから!!
頑張る私ッ!!!!
とりあえず、何もするコトがなくなった私は自分の部屋でムクムクを追いかけて遊んだ
何故、奴らをこの手に掴めないの!?
ヒラリヒラリ腹立つんだよ!!!
ムクムク遊びにも飽きた頃にちょうど夕食の時間
1日で楽しみなのはやっぱりご飯の時間よね
(魔王さんに会えるコトが1番だけど、いない時はね)
リジェウェィさんと話すようになってからついつい気になってしまう
私のほっとけない病が出てくるのかな
大食堂にやってきて自然と視界に入れてしまうのがリジェウェィさんなんだケド、隅のほうで1人っきりの夕食をしている
私は1人でいる人をなんかほっとけない…
困ってる時に誰も気付いてくれない人もだけど
私のほっとけない病は死んでも治らないような気がする
だから私はリジェウェィさんの前の席を選んで座った
「一緒にご飯食べよ~」
私が明るく笑って誘うとリジェウェィさんはチラッと私を見ただけで目線を戻す
「えっ…シカトですか……」
まぁいいケドね!消えろって言われるまではいるもん
「リジェウェィさんっていつも1人でいるような気がするんだケド、みんなと一緒にご飯食べればいいのに
なんか向こうのグループとか賑やかで楽しそうだよ」
「騒がしいのは苦手なんだ」
私が賑やかと言った言葉を騒がしいに言い換えるリジェウェィさんは1人が好きなのかもしれないと言うコトに私は今気付いた
「はっ!?リジェウェィさんは仲間外れにされてるんじゃなくて自分で1人でいるコトを望んでるのね!
知らなかったー!!」
「おい…俺がそんな寂しい奴に見えるのか?」
「いや、魔王さんに続くボスかと
裏のボス?みたいな感じで」
みんなリジェウェィさんには近寄りがたいイメージがあるのかも
発言力はありそうだから…でも、いくら偉くて強くても
誰も傍にいてくれない1人ぼっちな人もいるよね
魔王さんが…そうだもん
今の魔王さんにはこの私がいるけれど!!
そんなタイプだけどリジェウェィさんは1人が好きなのか…
そこは魔王さんと違うかな
あの人は1人でいるのは寂しいと思う
聞いてないからなんとなくだケド
「それじゃ、私がこうやっていつも来るのは…邪魔?」
「………別に、構わないぞ
1人くらい増えたところで何も変わらないだろう」
いや変わるよ!1人と2人以上は状況がまったく変わるよ!?
「じゃ、じゃあ私じゃなくてセレンさんは…?」
私がそう聞くとリジェウェィさんは答えようとしてくれなくて、暫くの沈黙後に
「お前だけが特別に」
と、サラッと言われて…不意打ちすぎてときめいてしまった
あー!私ったらまた!!先輩に似てるからってドキッとするなんて…
私のバカバカ!!私には魔王さんがいるんだからね!!
でも…私だけ特別なんて言われたら、ちょっと嬉しいって言うか……
その前になんで私をそこまで特別に思われるのか謎

「にぅ~ヒマだぬー」
ヒマすぎて死にそうと思った私はモフモフだかムニムニだか忘れたケド、ムクムクを連れて人間の町にやってきた
魔王さんからたんまりおこづかいを貰ったからパーッと気晴らしに使おうと思ってね
この世界のコトまだまだ色々興味深いし…
と、近くの人間の町をフラついているといきなり魔物が現れた!!
町が騒がしくなってみんな悲鳴をあげながら私が歩く方向と逆に走り出すから、特殊な運動会が突然始まったのかと思ったわ
運動会の種目名、叫びながら逆走みたいな
魔物の本拠地に1番近い人間の町だから魔物が頻繁に現れてもおかしくないと思うんだよね
毎回そうやって逃げ惑うなら別の町に引っ越せよ!って思う
「人間と追いかけっこたーのしいー!!」
2匹の魔物が町で暴れる
人間追いかけて遊び殺すのは構わないケド、デカイ図体と声だから地が揺れて不愉快ね~
「おほ~、これはこれは魔王様の花嫁様じゃあ…」
1匹の魔物が私に気付いて話かけてくるから私はドコからか刀を取り出して喉を突き息の根を止めてやった
「黙りなさいよ
アンタらと仲間なんて思われたらもうお買い物できないでしょ」
いくら私が気狂い殺人鬼だからと言ってもやっぱり人間なの
魔物が経営するお店には私のほしいものがないんだから、人間に魔物と仲間なんて思われるワケにはいかない
私がこっちの魔物を倒すと人間を追いかけていた魔物が気付いて私のほうにやってくる
「お…おでの仲間を……」
「何?やる気?」
相手がカッとなってるのは目に見えてわかったケド、弱っちぃ奴なのか私が睨み付けると悔しさでさらに顔を真っ赤にして
「魔王様に言い付けてやるにだーーー!!!」
逃げた
尻尾丸めて泣きながら逃げた
ふ…魔王さんは私にベタ惚れだから私の言うコト聞いてくれるから恐くなんかないもんね!
さてと、買い物の続き続き
「勇敢だ……」
ほぇ?
魔物が消えると町の人達が信じられないと言う顔をしながら目を輝かせ私に注目してるんだケド…
「ついに伝説の勇者様が我が町に…」
「「「ウェーーーーイ!!!!!」」」
この町人のテンションきめぇ!!!!????
いきなりお祭りモードになり、魔物を倒し追い払った私は一瞬にして伝説の勇者様に祭り上げられてしまった
ちょっと待ちなさいよ!
勇者になったら魔王さんの敵になるんじゃないの!?
「勇者様、こちら伝説の剣でございます」
と言われ差し出されたのはさっき武器屋で見た1コイン(日本通貨で言えば500円くらい)で買えるサーベルっぽいやつ
「これ武器屋で大量に見たぞ!?
しかも隅のほうに申し訳なさそうにしてた売れ残り!!」
「まさか!?」
「信じられないって顔する演技めっちゃウマイな
オマエ俳優になれるよ
ってか、私にはこの刀があるからいりませんよ
それすぐ壊れそうだし」
なんやかんや町がお祭りモードになり、私は町長の家に拉致られメイド達に無理矢理に勇者様専用とか言って勇者っぽい服を着せられた
女勇者様な感じで服はまぁまぁカッコ可愛い感じでいいんだケド
これもさっき防具屋で見たからな
大量生産されてるやつ
しかも隅のほうに置いてあった売れ残り感のあるやつ
「勇者様が装備してくだされば今年の流行はこれで決まりだね!」
売れ残りをどうにかしたいからって利用されてる!?
「へぉへぉ…勇者様がいらしてくれたからには…この町も大丈夫じゃな
永遠に続くと思われた魔物との戦争もこれで…」
町長、今年101歳らしく元気にポキポキしてる
骨がポキポキ鳴ってるんだ…
おい!大丈夫かじいさん無理すんなよ!?
「いや…私は…」
勇者にはなれない
だって、私は魔王さんの…
「あら勇者様の肩にゴミが」
私の傍にいたメイドが肩にいるムクムクをゴミと間違え掴みふっと窓の外に吹き捨てた
キャー!!ムクムクーーー!!
そしてこんな時に限って風が強いよ!!ムクムク一瞬にして消えたわ!
まぁ…いいか、いやよくねぇな
「ちょっとすみません、自販機でジュース買ってきます」
「ジハンキ…自分反対な気分の略なんかの?」
「よくわかりません」
なんの話だよ
自分反対な気分を買いに行くって意味わかんねぇだろ
この世界に自販機ないのわかってるケド、他に外に出る理由が思い付かないんだもん
とにかくムクムクを探しに行かなきゃ
私はなんとか町長の家から出るコトにしてムクムクを探しに行った

-続く-2011/04/04
 
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