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『Bilocation』２９犬を追いかけていくと城を出て、近くにある村と町の２つを通りすぎて…「遠ッ！？信じていいのこのワンちゃん！？」もう半日経ったよ！？「んー、リジェウェィが作ったものに間違いないと思うんだケド…」イングヴェィは苦笑して一度犬の足を止めた「結夢ちゃんも疲れたよね」「少し…でも、まだ大丈夫よ」私はもう限界…足が死んでる…わ私は様子を伺ってみたケド、結夢ちゃんの微笑みにちょっと癒されてももうしん...

『Bilocation』２８数日後、夜中にも関わらず私達の耳に朗報が届いた「ルルさん、そんなに急いでどうしたんですか？」イングヴェィの力でセリくんと私は別々の身体に分かれて部屋でまったりしていたら、ルルさんが超笑顔で嬉しそうに私達に新聞を見せる「ミソラちゃんにかかっていた指名手配が撤回されたみたいよ～」「なんだって！？」「本当！？」セリくんと私は新聞を食い入るように覗き込み新聞に書かれているコトを確認する「...

『悪戯と甘い君』「「トリックオアトリート～！」」ハロウィンの日の朝からいきなり知らないガキどもに道を通せんぼされた久しぶりに１人で街へ買い物に来たらこれだ吸血鬼の仮装をした少年と魔女の仮装をした少女５歳くらいか？いつものオレならもっと落ち着いていただろうが、今日のオレはとても機嫌が悪かった何故かと言えば、愛しのセリカがイングヴェィと朝からデートに行きやがってオレの心は激しい嫉妬と羨ましさが渦巻いて...

『Bilocation』２７セリ編俺が１人で自由になれる時はイングヴェィの力が高まる夜の間だけ昼間はセリカに身体を貸してやってるが、それはイヤじゃない俺の目的の為にセリカを異世界から連れてきたワケだし、こんなにも自分自身と思うほどに違和感ない人なんているんだなまさに文字通りの一心同体だだからこそ得られる力なんだろうが…セリカがいれば…香月を、魔王を倒すコトが出来る…そう思っていたのに、最近はそれがわからなくな...

『小さな約束』約束を破れば 「死刑」 少しでも待たせば 「死刑」 逆らえば…もちろん 「死刑」 この国には小さな約束も守れない者しかおらぬのか この国にはこの私を待たすほど他に大事な用があるのか この国には法律である私に逆らう事しか出来ない者しかおらぬのか 小さな小さな国のお姫様 自分が気に入らなければ即死刑 ワガママで自己中でプライドの高い高貴なお姫様はこの国の法律そのもの そんなお姫様を民達は女魔王と陰で...

『死神天使様』夜が好き 不思議な感じ 真っ暗な夜空 手を伸ばせば掴んでくれる そんな闇 引っ張ってドコへ連れていくの 死の世界です 窓から落ちて貴女は死ぬのです コレが死ぬ？私は死んだのかしら？ うん…俺は死神だから… 君を連れていく コワイだろう？ まぁ素敵 死ぬのがコワくないの… 何を言ってるの天使様 いやいや俺は死神だって…… 私は死ぬんじゃないわ 生きるのよ ………………………。 貴方が連れていってくれる世界で生きるのよ ...

『Bilocation』２６イングヴェィとリジェウェィさんの間に運悪く入ってしまった私のピンチを香月さんが守ってくれた香月さんが２人のコトを制したけれど、止まるような雰囲気にはなかなか切り替わらない「香月くん…セリカちゃんを守ってくれたコトには感謝するケド、邪魔はしないでくれるよね……今すぐセリカちゃんを連れて行って、俺はリジェウェィを殺さないといけないんだから」強引に私を香月さんに押し付けるとイングヴェィは...